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-|2009.05.16 Saturday|-

中村義洋「アヒルと鴨のコインロッカー」を観る



ボブ・ディランの「風に吹かれて」が見知らぬ男女を結びつける。

愛する人を殺された男が、復讐という名のもとに、自らも人殺しの道を歩もうとしてしまう。果たしてそれが許される事なのか・・・。この作品、想像していたよりも深い。タイトルとは裏腹に実に重いテーマだゎ。

考えてみれば、昔から男二人と女一人という設定の映画には魅力的なものが少なくない。ぱっと思いつくだけでも、「突然炎の如く」「明日に向かって撃て」「水の中のナイフ」「太陽がいっぱい」「冒険者たち」「ディア・ハンター」、韓国映画の「ロードムービー」などなど。「ウイスキー」なんて地味な映画も。個人的には「ストレンジャー・ザン・パラダイス」なんて好きだけど。たとえそれが美しいばかりではなく醜くくても、この設定(男二人女一人)は観ている私たちを映画の世界にぐいぐい引き込んでしまう恐るべき力をもっているのは確かのようね。
この作品の場合は、そういった設定において肉体関係といったドロドロとしたものは一切描かれず、それはそれは、ただただ美しいプラトニックな関係が強調されている。三角関係というよりも男と男の友情の方が強く、親友と呼べる男との出会いを通して、その男の変わりにその男が好きだった女性を真剣に愛そうとする。ここのあたりがグッときた。

有名な小説を映像化するのは大変だと聞く。なんでも小説の熱狂的なファンが納得しない事が多いとか。小説嫌いの映画好きな私からすれば非常にナンセンスだと思うのだけれど (そのことが最近の日本映画の原作にマンガが多い理由なのかも)、そうらしいのだ。中村義洋監督は欲を出さずに分かりやすくシンプルに表現(良い意味で)することで素晴らしい原作そのものを汚さず、この作家のファンからの評判は良ろしいようで。
盗んだ本が広辞苑ではなく広辞林だったのはなぜなのか?どうして椎名の部屋から本が根こそぎなくなってしまったのか? ペットショップの美人店長・麗子(大塚寧々)がストーリテラーとなって、"なぜ"の部分を紐解いていく展開は巧み(小説ではどうなんだろう)。
椎名(濱田岳)と河崎(瑛太)がモデルガン片手に本屋を襲撃するシーンは、アメリカンニューシネマを少し意識したのかなぁ(笑)


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ホシよっつ|2008.05.20 Tuesday|comments(0)

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-|2009.05.16 Saturday|-


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